木々が少しずつ色づき始めてきました。芸術の秋ですね!
今月のこどもクラスでは絵画を行っており、モチーフはミカン一個です。
もし、「さぁ、今日はミカンを描きましょう。」とだけお伝えして制作を始めたら、上手に描こうと一生懸命取り組んで下さる生徒さんもいらっしゃるかもしれません。もしくは、見慣れたミカンを前にして、多くの生徒さん達は漫然と目の前のミカンを描き始めてしまわれるのではないでしょうか。
‟絵が上手で綺麗である”ということは、絵を観て評価する側としては明快な判断基準なので、評価が必要とされる場面では重視されるポイントだと思います。また、美術系の学校へ進学する際にも、デッサンや着彩などの試験がある学校が多いので、将来は美術系にと少しでもお考えの方は習熟が必要だと思います。
ですが、絵を描くことはお子さん達にとって楽しくて自由で素晴らしい活動であるはずなのに、上手に描こうするがために絵を描く事を窮屈に感じたり、絵を描く事が退屈でつまらないものになってしまう事はとても残念です。
ちょうど、10月25日までアーティゾン美術館で鴻池朋子さんの展覧会が開催されており、その作品がとても面白かったので、美術は自由で面白いということを生徒さん達にお伝えできればと、鴻池朋子さんの作品をご紹介させて頂きました。
動物の毛皮が吊るされた作品、実際に滑ることができるすべり台の先に襖絵がある大型の作品、動く影絵の作品、立体作品映像作品など、感性を強く動かされ圧倒される鴻池さんの作品に、生徒さん達は少し怖がりながらもとても興味を持って下さり、作品を食い入るようにご覧になっていました。
上手に描く事だけが良いことではないという事は生徒さん達に伝わったように思います。
私も漫然と描いてしまう事がありますが、制作者が漫然と取り組んだ絵は、観る側にとってもやはり退屈な絵に見えてしまうと思います。
魅力ある作品を造るために、今回のレッスンでは、どの様に描いたら面白い絵が描けるのか、何かこの絵を面白く見せるアイディアや工夫はないか、などについて、作品を造る前によく考えて頂く時間をとりました。具体的なアイディアや工夫の例も、レッスンでは生徒さんにお話しさせて頂いております。
↓日曜日前半クラス作品↓
(画像はクリックで拡大します。是非拡大してご覧ください。)
↓土曜日前半クラス作品↓
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↓土曜日後半クラス作品↓
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↓日曜日後半クラス作品↓
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