3月のこどもクラス活動の記録/思い出を詰める本のデザイン

春らしい陽ざしを感じるようになりました。

お教室の新学期は、学校での新しい生活リズムを4月に掴んでいただいた後の5月に設定しております。もうすぐ年度末なので、今月はレッスンのはじめに一年の締め括りとして賞状と、小学校をご卒業される生徒さんには卒業証書をお渡しさせていただきました。

美術には正解や不正解はありませんし、お子さん達の作品それぞれが素晴らしいと思うので、お教室ではお子さん達の作品に優劣をつけるようなことはしておりません。そのため、昨年まではお子さん達の個性に合わせ、デザイナー賞といったような名前を幾つか考えて賞をお渡ししてきました。今年からは、賞状の下の方に講師からのコメントを入れ、全員に優秀賞をお渡しさせて頂くことにしております。

賞状をお渡しする前に、お子さん達に自分がコンクールの審査員になったつもりで、巨匠の絵を審査していただきました。審査された巨匠は①ピカソ②ルノアール③フェルメール④レオナルドダヴィンチの4名です。

お子さん達はこの絵が好きだとか嫌いだとか、見たことあるとか言いながら選んでくださいました。圧倒的多数で優秀賞に輝いた巨匠の絵は、フェルメールの真珠の耳飾りの少女です。

どうして選んだのかお伺いすると任天堂のゲームの「あつまれ動物の森」に出てくるからとう意見が多かったです。

お子さん達が優秀賞を選ぶ基準となったものは、好き嫌いと、人気のゲームに出てきて見たことがあるからといったような時代の流行を背景とするものでしょうか。

算数のように正解と不正解があるものとは違い、美術は、どんなに努力しても報われないと感じることがあります。フェルメールの絵画も生前は一時期は人気を博したものの、戦争後は人気が低迷し売れなかったと言います。

お子さん達に、フェルメールの絵でさえ生前は売れなかったのだから、評価は気にせず自分を信じて頑張って欲しいとお伝えし、全員に優秀賞をお渡ししました。

美術を学ぶことで得られることは、絵を上手に描くことだけではなく、多様性を認め合ったり、自分はこうしたいといったような自分の考えをしっかりと持てるところだと思います。そしてそれは、今の時代に必要とされている力なのではないでしょうか。

さて、今月の工作はブックデザイン、装丁です。装丁のお仕事についてもご紹介させていただきました。本型のボックスになっているので、思い出の品などを詰めてご使用いただけます。一年の思い出の箱として大切にしていただけましたら嬉しいです。


↓日曜日前半クラス作品↓

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↓土曜日前半クラス作品↓

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↓土曜日後半クラス作品↓

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↓日曜日後半クラス作品↓

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